スラマッ・シアン(こんにちは)

ジャカルタ在住7年目のアジアン乗り鉄ティンギーです。

今回は、ジャカルタのスカルノハッタ空港でのインドネシア入国手続きについてお話しします。

インドネシアの入国手続きは、たまに意味不明なイチャモンをつける入国審査官がいるので注意が必要です。

特に、ジャカルタ、スカルノハッタ国際空港の審査官の評判は良くありません。

「人を見たら泥棒と思え」が信条でないのかと思ってしまうほどの塩対応をされることも…..

※スカルノハッタ空港での入国手続きや荷物チェックの状況についてはこちらの動画で解説しています!

今回は、

スカルノハッタ国際空港での入国手続きと税関申告書の書き方、そしてインドネシアの入国審査と荷物チェックについて見ていきましょう。

Contents

スカルノハッタ空港でのインドネシア入国手続き

飛行機の扉が開きタラップに降りた瞬間、蒸し暑さとともになんとも言えない匂いに包まれます。

いつもこの瞬間、「インドネシアに来たぞ!」とテンションが上がる?!のですが、この先に入国審査が待っていると思うとすこし憂鬱です。

ターミナルの建物に入り、入国審査場への通路を進んでいくと、

  • 観光ビザでの「ビザ免除」入国
  • 到着ビザを購入する「VOA(Visa On Arrival)」入国

によって手順がすこしちがいます。

入国審査場のレイアウトはころころ変わるので、前回と同じと思わないほうがいいです。

特に、第2ターミナルのレイアウトは頻繁に変更されます

ビザ免除で入国する場合は、手前に見える列(これが到着ビザ)に並ばず、入国審査の列まで進んでください。

ここで、インドネシア人用の列と外国人用の列、さらにはアセアンパス・在住許可証(KITAS)保持者の列に分かれてます。

日本人は外国人用カウンターか在住者であればKITASカウンターに並びましょう。

夕方は、国際線の到着便が重なり混雑するので注意してください。

VOAを購入する場合はVOAカウンターに並びます。

第2ターミナルの場合だと、VOAの購入と入国審査が一体化しているので一回の手続きで終了です。

VOA購入時に入国スタンプが押されたのを確認したら、もう一度入国審査の列に並ぶ必要はありません。

通常の入国審査カウンターに開けっ放しの出口があるので、そこから外に出て預け荷物受け取り場所に進みましょう。

第3ターミナルで入国したときは、VOAカウンターでビザを買ったあと入国審査の列にもう一度並んでいました。

しかし、

2年前の記憶なので、現在は第3ターミナルも一体運用されているかもしれません。

第3ターミナルから最近入国した方いたら教えてください!

インドネシア入国手続きでは、帰国用(または第三国への)のチケットが必要なので、出国用のEチケットをあらかじめ印刷しておきましょう

帰りのチケットを確認されることは少ないですが念のため…

「ビザ免除」と「VOA」の違い

タイやマレーシアなど近隣諸国がビザ免除になっているなか、短期間の旅行でも到着ビザが必要だったインドネシア…

ついに2015年6月12日から

日本人観光客に対するビザ免除

がスタートしました。

なお、ビザ免除の条件は、

観光目的で30日以内の滞在

に限られ、延長手続はできません。

それ以外の目的の入国はビザが必要です。

到着ビザの料金も2019年5月3日から、従来の35ドルから

500,000ルピア(約4,000円)

に変わりました。

実はこの観光ビザ免除が、入国審査手続きを複雑にする原因の一つでもあります。

観光客なのか、ビジネス、それ以外の目的の入国なのか、見分けがつかないからです。

ジャカルタは観光地がすくないビジネス都市なので、

「ジャカルタにわざわざ来る観光客などいるはずがない」

というのがインドネシア人の基本的な考え方です。

入国審査官は、

「日本人=出張ビジネスマン」

という先入観があります。

なので、

観光目的の入国なのに、誘導尋問されて到着ビザを買わされるトラブルが多発しています。

日本大使館もこのトラブルは把握して入国管理局へ申し入れしているものの改善のきざしは見られません。

しかし、過去にこのトラブルが解消した時期がありました。

2018年のアジア大会開催期間中とその前後

です。

ジャカルタが一時的に世界的?観光地になった瞬間で、このときだけは、この手の誘導尋問はありませんでした。

しかし、大会終了後は以前のやり方に戻ってしまいましたが……

インドネシアの入国審査の質問・時間・注意することは?

日本人観光客へのビザ免除の導入とともに、入国カードも廃止されています。

揺れる飛行機の中で入国カードを書く必要がなくなった(+出国カード紛失によるトラブルも解消)のは良いですが、入国審査のときの質問が明らかに増えているような気が…

いい調子でYa, Ya言っていると、シレッとVOAの列に並ばされるので気を付けてくださいね。

日本人女性が入国するときは、込み入った質問を受けることは少なく、ビジネスでの入国でも女性、特に若い女性はほぼスルーで入国審査を通過しています。

逆に、男性が集中的に狙われていて、背広など真面目な格好をしていると観光客とみなされません。

なるべくラフな格好、できればTシャツ、短パン、サンダルといった観光客っぽい服装のほうが良いでしょう。

私の鉄仲間がジャカルタ入りするときも、ラフな服装で来た人はトラブルなくイミグレを通過できています。

反対に、上着を着たりマトモな格好をしていた人は質問攻めにあっています。

こうしたときは、誘導尋問されないように余計なことを言わないほうがいいです。

入国審査員もジャカルタに見どころが無いのをわかっていて、「どこに行くの?」とか聞いてきます。

なので、うっかり「スナヤン」なんて言わないでくださいね。

それと、

インドネシアへの出入国を繰り返している場合は、入国審査が長くなる可能性が高いです。

この「出入国回数オカシイだろ」と指摘してきます。

そんなときは、「彼女に会いに来ている」と言うのも一つの手です。

名前や住んでいる場所などあらかじめ設定しておくと、よりスムーズです。

ちなみに、「鉄道の写真を撮る」はNGワードです。

厳密にいうと、鉄道の撮影は商用撮影に分類されるので、商用ビザが必要になるからです。

もし、乗り鉄な諸君が「ジャカルタで何をするのか」審査官に聞かれたら、「鉄道に乗る」くらいに留めておいたほうが無難でしょう。

預け荷物の受領と税関申告書の注意事項

入国審査を通過したら、品質損害クラーム(最近まで第2ターミナルでは、日本語でこのように書かれていました 笑)で預け荷物を引き取りましょう。

どのレーンから荷物が出てくるのか、表示されている番号が間違ってることもあるので、周りのインドネシア人の動きに注意しましょう。

荷物を引き取ったら、次は税関申告です。

スカルノハッタ空港 ジャカルタ インドネシア

税関申告書は機内で配布されるので(機内でもらってなければ、レーン近くの台に用紙が用意されています)事前に記入しておきましょう。

機内配布の税関申告書は英語表記なので詳しい解説だとは思いますが、記入番号11番a~fの持ち込み品のところは、すべてNOにチェック(持ち込みがある場合はYESと正直に書きましょう)してください。

そして、順路に沿って進むと、税関申告書を回収するスタッフが立っているので渡します。

先ほどの項目がいずれもNOだと、特に何も言われることはありません。

ただし、NOとつけていても、荷物を再検査される場合もあります(通常とは別の列に案内されます)。

実は、預け荷物はレーンに乗る前に検査されていて、不審な荷物(酒も含む)が入っているようなバックにはチョークでチェックマークが付けられています。(この扱いは第三ターミナルの使用開始に合わせ終了したとの説あり)

チェックマークが付いていなくとも、申告書回収後すべての荷物はX線を通します。

ただ、ここの検査員はいつも雑談していて真剣にチェックしている感じではないですが。

ここを通過すれば、晴れてインドネシア入国です。

税関でお酒などの持ち込み品の扱い

現在、タバコは200本まで、酒は1ℓまで持ち込むことができます。

それを上回る場合、高額な関税を払わなければならなくなるので気を付けましょう。

なお、酒については裏技があります。

透明のビニール袋や牛乳パックに入っている日本酒や焼酎は、こちらでは水としか認識されないことが多いです。

それ以上は言いませんが、挑戦したい人は自己責任でどうぞ……

関税の対象はそれだけではありません。

日本から持ち込んだ電子機器(未使用のスマホなど)は販売目的とみなされることがあります。

私の経験ですが、過去に日本からプラスチック製の鉄道玩具をまとまった数(といっても10セットもなかったですが)運んだことがあります。

個人のコレクションを運んだだけなのにチョークのチェックが付けられていました。

X 線でわかったのか、それともいちいち開けているのか??。

なので、一旦トイレに入り機内で確保していたおしぼりでチョークを消しました。

すると、先ほどの税関申告書回収員からは何のお咎めもなく、スルーでき最後のX線検査も問題ありませんでした。

また、私の知り合いは一度とがめられたものの、「イベント用の持ち込みで日本に持ち帰る」と言ったら問題ありませんでした。

もし荷物の中身が関税の対象だと言われたら、販売用ではないということを主張してください。

インドネシアの入国でビザはどうする?

個人でインドネシアに入国する場合、先ほどお話したとおり、

  • 観光ビザでの「ビザ免除」入国
  • 到着ビザを購入する「VOA」

の二種に分けられます。

というのも、インドネシア入国にはいろいろな種類のビザがあるからです。

インドネシアのビザの種類と申請方法は?観光ビザと就労ビザのちがいを解説!

いずれのビザも訪問機関からの招へい状が必要で、日本にあるインドネシア大使館で申請する必要があります。

就労を伴わない(インドネシアで給与をもらわない)出張や学会などの出席はVOAでおおよそカバーできますが、工場の立ち入りや鉱物の採掘現場には入れない(労働と見なされるため)ので注意してくださいね。

VOAで工場に入っているところを、入管に踏み込まれて摘発されるというケースがよくあります。

また、学生向け短期語学研修やインターンシップも「ビザ免除」ですませる会社があります。

滞在日数が30日以上の場合は、

「シンガポールなど第三国へ出国させてから、もう一度入国させる方法」

で乗り切る場合もあるようです。(VOAの延長手続きするより簡単なため)

しかし、こうした連続した入国はイミグレ的には危険です。

二度目までは目をつぶってくれることもありますが「次はないぞ」と念を押されるようです。

3度の連続入国は不可能と考えたほうがいいでしょう。

1か月以上の語学学習やインターンでインドネシアに来る学生さんは、受け入れ先にビザの有無を確認してください。

あいまいな回答しかしない会社のプログラムには参加しないことをおすすめします。

数か月におよぶ語学学習やインターンの場合、原則的には社会文化ビザの取得、留学ビザが必要になります。

まとめ

いかがでしたか。

今回は、

ジャカルタの空港での入国手続きと入国審査の流れや荷物チェックについて見てきました。

お役所の手続きがいい加減なインドネシアでは、入国手続きでも思わぬところで地雷を踏みかねません

最近では、インドネシアの役所のシステムの電子化が急速に進んでいるので、入国審査官も昔のようなわけのわからない質問をすることは少なくなりましたが。

私のような在住者の場合、パスポートとKITASから勤務先や過去の出入国情報などがすべて画面に表示さるので一目瞭然です。

旅行や所用で短期間ジャカルタ入りするとき「観光目的か、そうでないか」で入国審査官にいろいろ質問されるかもしれません。

このとき、「VOAを買ってね!」と言われたら従うしかありませんね。

まぁ、

500,000ルピア(約4,000円)

とそんなに高くないので微妙な場合は最初からVOAを買っておいたほうがいいでしょう。

到着ビザ入国だと一か月延長もできますし融通がききます。

サンパイ・ジュンパ・ラギ(ではまた)