Selamat siang.
ジャカルタ在住の日本人ムスリムTinggiです。
イスラム教に改宗してからお酒・豚肉を見る機会がめっきり減りましたが、月に一度くらい無性に豚肉が食べたくなる日があります。
そんなときは、ついつい北ジャカルタの中華街コタへ足が向くことも….?!
今回は、そんなわたしが改宗前に疑問で思っていた
イスラム教徒(ムスリム)が豚肉を食べない理由やインドネシアのハラームフード一覧とハラール認証について見ていきましょう。
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イスラム教徒が豚肉を食べない理由
このツイートを見た猿>RT
猿「あれPork?インドネシアってイスラム教では?豚肉大丈夫なのかな」
鰐「きっとそんな割合多くないんじゃない?」
Google「🇮🇩はイスラム教87%やで」
猿、鰐「wwwww」 pic.twitter.com/CwLFnhtalF
— 鴉丸 (@KarasumaruYu) August 5, 2018
イスラム教は戒律が厳しいとイメージがありますが、ムスリムが食べることを禁じられているものには理由があります。
まずは、ムスリム(イスラム教徒)が豚肉を食べてはいけない理由から見ていきましょう。
理由1:豚肉は不衛生?!だから
緑のCOCO壱!
我らの壱番屋がイスラム教の人でもCOCO壱を食べれるよう、秋葉原に出店したハラールCOCO壱。(イスラム教では食べてはいけないものがある。特に豚肉と酒が禁じられてる。豚肉を入れた冷蔵庫にある他の食べ物も禁忌)
さすがCOCO壱!おれたちにできない事を平然とやってのけるッ! pic.twitter.com/VBlFoRGFEh— 黒黒 [KUROKURO] PAKISTAN now (@kuro__kuro__) May 23, 2018
ムスリムが豚肉を食べてはいけない理由一つ目は、
豚肉は寄生虫やウイルス・雑菌などが牛肉や鶏肉より多く衛生上よくない
と考えられているからです。
むかしは豚肉を食べて感染症にかかり亡くなることが子供や年寄りが多かったので、子孫繁栄のためら豚肉を食べることが禁じられました。
しかし、食肉加工や医療技術の進んだ現在では豚肉を食べることによる感染症のリスクは小さくなっています。
イスラム教は7世紀からつづく宗教で、そのころからの伝統を守り今でも豚肉を食べることは禁じられています。
理由2:豚は雑食だから
ホイコーロー、回鍋肉の 「回」 とは中国語でイスラム教のこと。
なので、戒律に従い豚肉以外の牛肉や羊肉や鹿肉で作ったらもっと完璧になると思った。 試作したらいいかもよ。 ♬ pic.twitter.com/BgOJaawPXn
— しもむら天弘 (Buddhist priest) (@shimomuratenkou) January 22, 2019
イスラム教徒が豚肉を食べない理由二つ目は、
豚がなんでも食べる雑食だから
いわれています。
牛は草食ですが豚は穀物も食べるので、食料がすくないときは豚にエサをあたえることができません。
イスラム教はアラビアの砂漠の宗教なので、食料の確保は最優先なのです。
また、
インド発祥の仏教が牛肉を食べることを禁じていることも個人的には興味深いです。
仏教徒が牛を食べない理由を、知り合いのタイ人に聞くと
「牛は大きくて農作業などで役に立つから食べてはいけない」
そうで、日本に来たとき牛肉を食べようとしませんでした。
つまり、
宗教上食べることを禁じられているものは、気候や文化、歴史的認識などが影響しているといえるでしょう。
ムスリムが豚肉を食べたらどうなる?
[#コロッケひとつにも気配り]竜ヶ崎線の視察で外国人の方も同行した。インドネシアの青年だった。おススメのコロッケを提供したが、何か落ち着かない。そうだ、宗教上のタブーを忘れていた。同国は、90%近いイスラム教徒。大丈夫、米粉のコロッケは豚肉は使ってないと言うと笑顔に。#龍ケ崎コロッケ pic.twitter.com/LJHvgEKbLL
— 関鉄レールファンCLUB【公式】 (@frNK9ksNMkn3514) June 12, 2019
ムスリムが豚肉を食べたらどうなるかという疑問ですが、直接的な罰を受けることはないものの、まわりのイスラム教徒から「Tidak boleh ya」(いけないよ)とひんしゅくを買います。
しかし、
なんらかの理由で豚肉以外の食べ物がなくて飢えているときは、食べることを禁じられていません。
また、
料理に豚肉が入っていることを知らなくて食べた場合もとがめられることはありません。
日本でカップラーメンを食べたムスリムが、スープに豚肉成分が入っていたことをあとで知ったときは仕方がなかったと考えます。
そんなときも、信心深いムスリムはお祈りのときに反省するようですが。
日本ではアラーが見ていないので豚肉食べてもよいという人も多い(非イスラムの国を訪れた場合郷に入りては郷に従えということで豚肉や酒などの嗜好品を嗜んでもよいという戒律は実はクルアーンにもある)
イスラム教が国教で少数民族にキリスト教徒や仏教徒が弾圧されてる場合日本は天国に感じると聞く
— ボブ氏@線維筋痛症 ASD/ADD (@zapabob) July 19, 2019
信仰心のあついイスラム教徒は豚肉をいっさい食べませんが、リベラルなムスリムは日本や外国に旅行したき現地にあわせて?!食べるという人もいるようです。
インドネシアはアラビアとくらべリベラルなムスリムが多いので、わたしのまわりでも豚肉をときどき食べている人は少なくありません。
お酒や豚肉などハラームフード一覧と禁止レベル
あっ…インドネシア人の運転手さんへのお土産に買ったCoCo壱のふりかけがハラームやった😭🐷💦
気づいて良かったけど、買うときに再三確認したのに見落としてたのが悔しい😓 pic.twitter.com/9wAJ1J3rjB— マーチン=ウェルバー@Jakarta (@maatin_well) February 5, 2019
イスラム教ではアルコールや豚肉以外にも禁止されている食べ物がいくつかあります。
イスラム教で食べることを禁じられているものは「ハラーム」と呼ばれ
熊・ライオン・虎・猫・犬・ハイエナ・狼・狐・猿・リス・象・馬・ロバ・鷲・鳶・鷹・コウモリ・カラス
などがタブーとされています。
この中で一般的に人間が食られる動物は少ないですね….
死肉や排泄物を食べることがあるという理由から肉食動物を食べることは禁じられていますし、象や馬は昔から農作業や戦争で使うから食べちゃダメだそうです。
この他にも、カニや貝・海老などの甲殻類も食べてはいけません。
しかし、
インドネシアでは、甲殻類をふくめ魚介類はレストランでは一般的に食べられています。
また、
「左手は不浄の手」と呼ばれますが、実際はそこまで厳格でなくて、右手がメインで左手を軽くそえて食べることが多いです。
ハンバーガーを食べるとき、片手で食べるのはむずかしいですからね。
しかし、人と握手するとき左手を差し出すのは失礼にあたるので、左利きの人は気をつけましょう!
インドネシアのハラール認証の現状
新横浜のラーメン博物館ではインドネシアやマレーシアなどイスラム新興国からの旅行者増加を受け、出店する多くの店が豚肉を使わないラーメンを用意しています。今日は個人的にその査察の為に博物館に足を運びました。期待以上に満足な味で驚きました。 pic.twitter.com/F64fmZFxdW
— フィフィ (@FIFI_Egypt) April 27, 2014
最近、インドネシアやマレーシアからの観光客が増え「ハラール認証」は日本でも注目を集めています。
しかし、インドネシアのムスリムにとってハラール認証は安心材料というくらいの意味しかありません。
コンビニやスーパーに置かれている食料品にはハラルマークが付いていますが、ワルンといわれる個人経営の食堂や路上の屋台、伝統市場でさばかれている鶏肉や豚肉にはハラル認証があるかないかなんて気にする人はいません。
ムスリムがやってるお店だからハラルは守られているだろうという前提で買い物しています。
ちなみに現在、
インドネシア政府は国内生産品を守るためハラール認証を盾に輸入品の規制に乗り出しています。
食料品だけでなく、飲料、医薬品、化粧品など動物由来の成分をふくむあらゆる製品、さらには加工、配送、販売と言った流通経路に至るまでハラル認証を求める「ハラール製品保証法」が2014年に制定され、2019年から施行される予定です。
ハラル認証のない製品は非ハラル表示を掲示することで売ることはできるものの、非ハラル表示の商品はお客さんも不安になるので淘汰されていくでしょう。
つまり、事実上の外国製品・非ハラル製品の締め出しというわけです。
インドネシアとビジネスしている日本の流通企業や食品企業はいま、対応を求められています。
まとめ
いかがでしたか。
今回は、
イスラム教徒(ムスリム)が豚肉を食べない理由、インドネシアのハラームフードとハラール認証について見てきました。
「食」は生きる上での一番の楽しみといっても過言ではありません。
タブーとはいえ、豚がおいしいことは多くのインドネシア人ムスリムも知っています。
普段の生活で豚肉を食べることはありませんが、
「せっかく日本からお客さんが来ているからおいしいもので接待しよう」
と、お酒や豚肉の出るレストランに行くこともあります。
また、「海外旅行のとき好きなものを食べるのが楽しみだ」というリベラルなムスリムも少なくありません。
とくに、おじさん世代は奥さんに内緒でこっそり食べているのを何度も見てきました。
このように本音と建前の間でインドネシアのムスリムの心は揺れ動いているのが正直なところです。
なんでもかんでもハラルマークで縛るのは、ちょっと…..というのがわたしの正直な気持ちです。
Sampai jumpa lagi !